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工学部「サイエンスコミュニケーター教育プログラム」学生が小中学生の“科学の学び”をサポート

2022年12月21日掲出

熊本市の小中学校PTAと科学体験プロジェクト実施
実績をもとに全国各地で“ICT活用型”の学びを展開へ

東京工科大学(東京都八王子市 学長:大山恭弘)工学部では、科学やテクノロジーに関する専門知識を一般向けに分かりやすく伝える「サイエンスコミュニケーター」の人材育成支援の教育プログラムに取り組んでいます。

この一環として、熊本県熊本市立城北小学校および同清水中学校のPTAが取り組むサイエンスプロジェクトを共同で開催。本学工学部の学生、大学院生ら約30名が、同小中学生や熊本市内の高校生ら約35名と協力して科学のおもしろさを体験するイベントを企画?実施しました。去る12月10日(土)に同小で実施されたイベントでは、熱気球が浮く仕組みや人が入れるシャボン玉、LEDの原理や仕組みなどを体験する「科学実験教室」、LEDを点灯しヘリウムで浮遊させる、100個以上の熱気球使った「LEDスカイランタン」、蓄光剤を利用した「夜のサイエンスショー」などを行いまいた。この取り組みでは、小中学生と大学生がオンラインで議論して企画を行い、科学の面白さを感じてもらえる実験の演示方法やわかりやすい説明方法を事前に検討するなど、サイエンスコミュニケーターとしての素養を身につける機会を創出しました。また同小中学校PTAとは今後もICTを活用した実験動画の配信や自由研究の相談といった継続的な連携も図ります。

本プログラムでは、今回の経験と実績をもとに全国各地の小中学校や高等学校と協働による"ICT活用型"の学びのスキームの確立を目指します。

■サイエンスコミュニケーター育成支援教育プログラム

工学部の「戦略的教育プログラム」(注1)の1つで、専門とする科学やテクノロジーの知識や面白さをわかりやすく説明できる、専門家と一般の人との間をつなぐ意識を持った人材育成を目的としています。学生が自ら「楽しい」「面白い」と思う実験や工作をテーマにした動画コンテストの実施や、小中学校や高等学校等への出張講義やオープンキャンパス等で指導を補助するTA(Teaching Assistant)やメンター(助言者)として活動するプログラムです。

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上段:キャンパスでの事前準備 (12/1 東京工科大学) / 科学実験の準備(12/10熊本城北小) / シャボン玉体験実験(同左)
下段:蓄光剤入りスライム作り演示(12/10熊本城北小) / 夜のサイエンスショー(同左) / LEDスカイランタン(同左)

【参加学生の感想】

「夢プロ(サイエンスコミュニケーター)として、初めての課外活動を行わせていただき光栄です。高校生の頃、まだ小さかった弟に科学をどうやって教えたら理解してもらえるか、楽しんでもらえそうかなどを考えるのが好きでした。実際に現地で活動して、小学生達の好奇心には驚かされました。「なんでなの?どうしてそうなるの?」という声が多く聞こえ、その子たちにできるだけわかりやすく説明して、実際に実験を体験してもらい、「わー!すごーい!」という声が聞けるたび、やってよかったと思いました。大人になっていくにつれて、好奇心はあるもののそれを表に出すことが少なくなります。今回好奇心旺盛な子供たちを見て、科学を志す我々も負けていられないと、やる気と元気をもらいました。
 この活動は、子供たちに科学を理解してもらうのが目的ではなく、楽しい!やりたい!と、興味をもってもらうことを重視しています。一人でも科学に興味を持ち、将来あの大学生のように…と思ってくれたらいいなと思います。そのためにこれから、もっと楽しく、もっと派手な実験?演出を考え、科学に興味を持ってもらえる子が一人でも多く増やせるよう、プロジェクトチーム一同楽しみながら頑張っていきたいです」(工学部4年生、プロジェクトリーダー)

「普段、研究室や学会では、なるべく正確に事実を伝えることに努めていました。今回参加してみて、サイエンスコミュニケーターとして一般の人に解説するには、まったく異なるスキルが必要だと実感しました。専門用語を極力使わず、皆が知っているものに例えるなどして説明することが必要なことなどを学ぶことができました」(工学研究科修士課程2年生)

「私達にとって初めての学外活動でしたが、こんなにも幅広い年齢の学生が集まって科学について教える機会は滅多にないので、とても貴重な経験をさせて頂きました。事前準備の段階から上手くいかないこともあり、直前まで試行錯誤を重ねながらではありましたが、子どもたちから「楽しい!」「おもしろい!」と言ってもらえたことが本当に嬉しかったです。また、小学生の目線から斬新な視点で切り込まれることもあり、私自身もとても勉強になりました」(工学部3年生)

「中学生3人と協力して「われないしゃぼん玉」のサポートを担当しました。少ない人数でやっていけるかと不安でしたが、杞憂に終わりました。積極的にポスターの作成や実験の準備をしてくれたり、来てくれた小学生達にしゃぼん玉の実験をより楽しんでもらえるよう自分たちで工夫していたりと、主体性を持って活動していました。今回大変貴重な機会であったとともに、私自身も楽しみながら活動することができ、忘れられない思い出になりました」(工学部3年生)

「初めて訪れた九州、熊本県でした。熊本に行く前や行ってから不安もありましたが、やり遂げなければ!という考えに変わっていました。準備では、小中学生たちと協力して熱気球についてのポスターを書いたり、ビニール袋で作るクジラの気球を作りました。本番では、風船を使って浮く!落ちる!という実演をしました。スカイランタンは準備も大変でしたが、子供たちの作ったLEDキャンドルのライトアップも相まってそれを超える綺麗さがありました」(工学部3年生)

(注1) 理工系総合大学の特色を生かした革新的かつ実践的な教育活動の一環として「①実学教育の推進」「②教育力の強化」「③社会の要請に基づいた教育の推進」に重点を置き、各学部や学環の正規カリキュラムの中で展開されています。

■工学部WEB:
/gakubu/eng/index.html

■工学部サイエンスコミュニケーター 育成支援教育プログラム:
/gakubu/eng/strategic2021.html