コーオプ実習レポート(工学部2024年度1期)
東京工科大学工学部では、すべての学生が実習期間7週間のコーオプ実習に参加します。コーオプ実習とは、有給での企業実習です。今回、2024年度1期のコーオプ実習に参加した電気電子工学科の石川裕一さんのレポートを紹介します。
コーオプ実習レポート
今回、私は佐鳥電機株式会社で4月15日から7週間にわたり実習をさせていただきました。東京都港区芝に本社があり、電子部品?電子機器を専門とする商社として様々な企業に半導体?電子部品?電子機器及び設備関連機器を提供している他、各種機器向けの組み込みソフトウェアの開発から各種システムの設計?試作に至るまで無線技術を核とした幅広い自社製品の開発?販売も行っています。会社規模としては単体だけでも400人近く、連結も含めると800人近くとなる東証プライムに上場している企業です。
今回私はアプライドプロダクト事業本部(APD)に配属され、ソフト部分の開発業務に携わりました。APDは自社製品の設計開発を行う部署でありながらも商談先とのコミュニケーションが必要となる部署であることから営業としての側面も持っており、職場の雰囲気も適度な緊張感と風通しの良さが両立しています。
今回の実習で取り組んだ業務は、Amazon Web Services (AWS)を用いた商談?顧客管理システムの作成です。このシステムは、お客さまの情報や商談の進捗状況等を社内で適切に管理するためのものですが、現在クラウドパッケージソフトを使用しているものの、重要なデータであることから将来的にはAIを使ったデータ分析を視野に自社開発?運用をしていきたいという要望もありました。これらを踏まえ、業務の効率化?業務コストの削減を目的として新たにシステムを開発することとなりました。
開発にあたっては、始めに社内でヒアリングを行い、現状どのような機能を使用しているのか、作成時どのような機能が必要かを検討して設計を行いました。いったん基本的なシステムをリリースして適宜機能を追加していくことから、商談?顧客管理システムとして最低限の機能は何か?今後どのような機能があると使いやすいかを検討しました。
具体的な画面を設計した後システムの製造に移り、このプロセスにおいて私は顧客管理システムの画面製造と新規導入するシステムの簡易導入を行いました。新規導入するシステムの内容としてはAmazon S3とLambda関数を用いてS3上にあるExcelファイルを読み込んでデータを書き込み、書き込んだExcelファイルを再度S3にアップロードする仕組みです。
この新規導入するシステムの製造では、配属されてわずか2週間でかつ1人で調査?製造を行わなければならず始めのうちは計画した期限内に終わるかどうか不安でした。しかし、進めていくうちにゴールが見え、実際に動作したことで大きな達成感と共に目標としていた実行力の向上に大きく繋がったと感じました。これにより自信がついたことで顧客管理システムの画面製造も着実に進めることができ、画面のみならずダイアログも製造することができました。
想定より工数が増えたことでテストまでできず、本部長クラスへの発表は行うことができませんでしたが、自分が作り上げたシステムを部署内で発表することができ、その仕上がりに対しインターン責任者を含めた部署内の人達から褒められとても嬉しかったです。
7週間の実習期間の中で最初の2週間は覚えることも多く、普段の大学生活とは違う頭の使い方をしていたため日々苦戦しながら取り組んでいましたが、中盤以降はある程度仕事にも慣れ、新規導入するシステムの導入方法及び簡単な実装を1人で任せてもらえるようになりました。また、オフィスフロアのカーペット張替えの影響で3日間だけですがテレワークを体験できたことも近年働き方が多様化してくる中で大変良い経験になったと感じています。
今回、長期間に渡り実社会で働いたことで将来社会に出ていくことがより具体的にイメージできるようになりました。今後はコーオプ実習の経験を元に自分の将来についてしっかりと考え、充実した学生生活とその後の就活を行っていきたいと考えています。
■コーオプ教育WEB:
/gakubu/eng/coop_edu.html
■工学部電気電子工学科WEB:
/gakubu/eng/el.html