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東京工科大学CMCセンターと米国プラット?アンド?ホイットニーがセラミックス複合材料の共同研究を開始

 
2024年6月14日掲出

 東京工科大学セラミックス複合材料研究センター(TUT)は、米国RTX社のプラット?アンド?ホイットニー(P&W)と、2024年4月1日よりセラミックス複合材料(CMC)に関する共同研究を開始しました。CMCは民間航空機エンジン用の高温?軽量部品として注目されています。世界最大の航空機ジェットエンジンメーカーの1つであるP&Wが、このTUTとの共同研究プロジェクトに資金を提供しています。TUTでは、SiC繊維強化SiC複合材料(SiC/SiC)の各温度での基本特性を調べることや得られた特性について理論的な研究を行います。このような共同研究開発により、P&Wの民間航空機エンジンへの CMCの導入が加速することが期待されます。

 本学では次世代材料として注目を集めている「セラミックス複合材料(CMC: Ceramic Matrix Composite)」の研究開発を目的として、2017年にセラミックス複合材料センターを設立しました。このセンターは、国内の経産省に代表されるようなプロジェクトや関連企業との産学連携活動を通してCMCの製造、評価、解析などを総合的に行う世界に類を見ない研究拠点です。CMCセンターの成果は国内外におけるCMCの実用化に生かされるほか、学術的な研究発表、論文発表にも力を入れています。

 CMCセンターでは設立以来、CMCの研究開発を行うとともにCMC関連の国内シンポジウムの開催や国際会議の開催などを行ってきました。この過程で、CMCに関する国内?国際ネットワークの形成や重要な技術の国内への普及にも努めてきました。CMCの中でSiC繊維をSiCマトリックスと複合化した複合材料(SiC/SiC)は軽量で耐熱性があり、しかも、セラミックスの壊れやすいという弱点を克服して壊れにくい性質を持っています。SiC/SiCは航空機用ガスタービンエンジンへの適用による燃費向上、CO2削減に期待されています。この他にも原子力用の事故耐性を持つ材料としても開発が進められています。CMCセンターでは、これまでの研究開発成果をもとに実用化促進にも注力しており、SiC/SiCの実用化のための新しい国際共同研究を開始し、すでに二ヶ月が経過し新しい結果が得られるようになってきました。


片柳研究所



■セラミックス複合材料センターWEB
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