吉岡英樹メディア学部講師が立教女学院とハイブリッド連携授業を実施
吉岡英樹メディア学部講師(以下、吉岡講師)は、6月から8月にかけて、立教女学院中学校?高等学校(以下、立教女学院)の髙橋利幸先生と連携し、大学の授業を中高生に向けて配信するハイブリッド授業を実施しました。
授業では、吉岡講師が情報工学を活用した聴覚障害者支援について講義をし、自身が開発したスマホアプリ「Vocagraphy」*1の紹介などをしました。また、聴覚障害当事者でもある及川澄志演習講師(写真1)が、声を出さずにジェスチャーだけでコミュニケーションをとる体験や、手話講座を実施しました。
ハイブリッド授業は6月と7月に全部で4回実施され、本学の聴覚障害支援メディア研究室*2からリアルタイム配信されました。コロナ禍に整備した配信システム(写真2)を活用し、3つのカメラを切り替えたり、授業スライドを共有したりして、立教女学院の教室(写真3)に設置された大スクリーンに投影されました。中学や高校と大学では時間割が異なるため、対面で実施するとなると時間を合わせるのが難しいのが実情です。しかし、ハイブリッド配信を活用することで、お互いの教室から参加できるため、今回のような連携授業が実現しました。なお、この取り組みは、本学の戦略的教育プログラム「ハイブリッド授業システムを活用した学生参加型のインクルーシブ教育プログラム」*3の一環として実施しました。
8月7日に最終回を本学の八王子キャンパスで実施し、中高校生9名が参加しました。最初に、これまで学んだ手話を使って自己紹介を行い、ハイブリッド授業の成果を見せてくれました。その後、対面だからこそ実施できる難聴体験や、声を使わないサイレント?コミュニケーション体験を実施しました。また、研究室に設置されているリアルタイム字幕システムを使い、中高校生から及川先生に質問をして、聴覚障害への理解を深めました。
吉岡講師と立教女学院の連携は、これからも継続します。専門性の高い大学の授業を、中高生が受講できることは、将来の選択肢を考える上で役立ちます。また、大学生は自分の研究を中高生に知ってもらう良い機会になります。若い世代へ聴覚障害への理解が広がり、インクルーシブな社会作りにつながることを期待します。
*1言葉を楽しく覚えるスマホアプリ「Vocagraphy」
https://blw.jp/
*2聴覚障害支援メディア研究室
https://yoshioka-lab.org/
*3戦略的教育プログラム
/gakubu/media/strategic2021.html
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